「日本芝」を夏芝といいましたが、「日本芝」には、ノシバ、コウライシバ、ビロードシバなどがあります。
ゴルフ場のパッティンググリーンに使用されるヒメコウライもこの仲間です。コウライと名がつくのですから朝鮮半島が原産と皆さんは思われると思いますが、コウライシバは、ノシバより暖かいところを好みますから、朝鮮半島にも自生種はあるでしょうがそれ程多くはありません。
むしろノシバの自生のほうが多いはずです。
いずれにしても、ニホン列島、チョウセン半島辺りが原産地です。
それ以外にも夏芝はあります。バミューダグラスが有名で、これの改良品種にティフトンと名が付くものがあります。
少しサッカー場などに詳しい方は、ハハー「419」の事だなと気付いた方もいらっしゃるでしょう。
先ほど紹介した日産スタジアムや、霞ヶ丘国立競技場、味の素スタジアムなどは「ティフトン419」にウィンターオーバーシードを行っているのです。419って中途半端な数字は何故?ッテ思っている方もいらっしゃるでしょうね!そうです、このほかにも「ティフトン328」「ティフトン10」等がアメリカ合衆国では商品化さていますが、これらの番号は、この芝を開発している時の番号のようです。この話をすると長くなりますから、機会があったらそのときに詳しく話しましょうね。セントオーガスチングラス、センチピードグラスなど最近日本でも流通してきた芝種や、海水ほどの塩分でも成長できるパスパーラムといった芝もあります。共通している事は、九州以北では夏芝は冬期間休眠し、冬枯れて葉が茶色くなってしまい、春活動を再開して緑を取り戻します。例外的に、沖縄県では、平均気温が高いために、夏芝の殆どが、休眠をせずに、年中緑を保っています。
休眠するかしないかの境目は、平均気温摂氏10℃が目安となります。
冬青い、冬芝の代表格は、先程でてきたペレニアルライグラスとケンタッキーブルーグラス、トールフェスクなどです。ゴルフをなさる方ならベントグラス(「ベント」)の名は知らない人は無いと思いますが、これも冬芝(寒地型芝草)です。これらは冬芝と名がつくのですから夏は苦手です。夏苦手な理由は、草種による差が多少ありますが、摂氏30℃で生育活動を停止し、摂氏35℃で枯れ始めるとされています。植物生理上の理由がありますが、書き始めると長くなりますので割愛いたします。
冬芝の生育は、夏芝の逆で、当然ながら寒冷地を好みますから、東北地方以北では、冬芝だけで通年緑を保っております。日韓サッカーワールドカップ会場となった、宮城スタジアム・札幌ドームなどが有名です。冬芝でも、草種によっては、関東地方以西以南でも夏を越す事は出来ます。先ほど触れた静岡スタジアムエコパ・鹿島スタジアムなどで、これらはケンタッキーブルーグラスという草種で維持されています。また、十分な散水や、サンドグリーンといった特殊な条件での管理手法が確立されてから、ベントグラスは九州でも夏を越す事が出来るようになりました。夏を越す事は出来ますが、冬芝にかかるストレスは強大ですから、この時期の管理には大変な気を使っています。
ペレニアルライグラスという草種単独では、試合で使いながら夏越しをするのが、むつかしいのが現状です。
ウィンターオーバーシードのお話は、次回お話しましょう。